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■◇◇■ 過去問と練習問題から学ぶ
■◇◇■ 「へえーっ!」とわかる民法GOLD
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━━━━━━━━━━━━━━━━ 2004/5/× (見本号)━━
こんにちは。
イー・お助けドットコム 民法アドバイザーグループの堀江です。
これは見本号です。
見本ではありますが、有料版・無料版ともに触れていない問題を
掲載しますので、ぜひ一度解いてみてください。
行政書士試験でも、司法書士試験でもよく出題される遺言について、
見ていきましょう。
気合いを入れて、さあLET’S CHALLENGE !!
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■過去問1■
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●司書H4
自筆証書遺言に関する次の記述中、判例の趣旨に照らし、正しいも
のはどれか。
1.自筆遺言証書が数葉にわたる場合において、契印がないときは、
遺言は無効である。
2.自筆遺言証書の日付として年月しか記載されていない場合であっ
ても、他の文書によって作成の日を特定することができるときは、
遺言は無効ではない。
3.自筆遺言証書の押印が指印でされた場合には、遺言は無効であ
る。
4.自筆遺言証書に氏又は名しか記載されていない場合には、遺言
は無効である。
5.自筆証書遺言を訂正した場合において、訂正箇所に署名がなさ
れていても、その箇所に押印がないときは、遺言は無効である。
○解答
なし。(出題ミスと考えられる)
◎解説
1.誤り
★自筆証書遺言の場合には、印を押さなければならないことになっ
ています。(第968条第1項)
★しかし、遺言書の紙が数枚にわたるときに、契印(割印)を押さ
なければならないとは、定められていません。
★判例においても、遺言書が数葉にわたる場合でも、一通の遺言書
として作成されているときは、その日付・署名・捺印は一葉にされ
ればよいとしています。(最判S36.6.22)
つまり、割印をするというような知識は、一般的には持っていない
人も多く、またこのことだけで無効にするというのは問題であると
いうことです。
2.誤り
★自筆証書遺言には、自筆で日付を記載しなければならないことに
なっています。(第968条第1項)
★これは、複数の遺言書が出てきた場合に、その先後を明らかにす
ることによって、もし遺言の内容が重なった場合に、どちらを有効
にするのかという判断に使われるためです。
また、その日付の時点で、遺言能力があったかどうかを確認するた
めにも重要です。
★この「日付」に関する判例は幾つかありますが、このような重要
な意味を持つことから、判例ではかなり厳格に解釈しています。
つまり、この問題のように、たとえ他の文書で証明できたとしても、
作成の年月しか記載のない場合には、要件を欠くものとして無効と
しています。(大判T7.4.18)
3.誤り
★1.で見ましたように、自筆証書遺言の場合には、印を押さなけ
ればなりません。
★しかし、この印は、印鑑でなければならないのか、といいますと、
拇印でも足りるとしています。(最判H元.2.16)
★これは、押印が遺言者の同一性を明らかにするためのものですの
で、それさえ証明できればよいからです。
4.誤り
★自筆証書遺言の場合には、氏名を自書しなければならないことに
なっています。(第968条第1項)
★これは、3.の押印と同じく、遺言者の同一性を明らかにするた
めのものですので、遺言者が誰であるのかを確定できればよいこと
になります。
★よって判例でも、遺言者が何人であるかにつき疑いのない程度の
表示があれば足り、必ずしも氏名を併記する必要はないとしていま
す。(大判T4.7.3)
5.誤り
★訂正については、条文上でもかなり厳格に規定しています。
自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、
これを変更した旨を附記して特にこれに署名し、かつ、その変更の
場所に印を押さなければ、その効力を生じないとしています。
(第968条第2項)
★よって、この問題文のように押印(訂正印)がない以上、訂正は
無効となります。
★しかし、訂正が無効になったとはいっても、それで遺言書全部が
無効になるということは、遺言者の最終の意思を尊重しようという
民法の趣旨から見れば行き過ぎです。
実際、判例においても、訂正の手続の違背によっても、遺言全体が
無効になるわけではないという判断をしています。
(最判S56.12.18)
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■オリジナル問題1■
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●自筆証書遺言の遺言書に記載された日付と、遺言書を封入した封
筒に記載した日付が食い違っているときはその遺言は無効である。
○解答
誤り。
◎解説
★自筆証書遺言の条文をしっかり読み込んでいれば、答えを出すの
は簡単かと思います。
つまり、第968条の規定は、あくまでも遺言書の書面について規定し
ているものであり、封入する封筒について規定されているものでは
ありません。
★よって日付は、封筒に記載されたものについては一切考慮されま
せんので、条文通り、遺言書に記載された日付のみが有効となりま
す。
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■オリジナル問題2■
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●他人の添え手による自筆証書遺言については、常に無効である。
○解答
誤り。
◎解説
★自筆証書遺言は、全て自書しなければならないとされています。
(第968条第1項)
これは、遺言者が自分の意思でその遺言書の内容を書いたというこ
とを明らかにするためです。
★よって、判例では、たとえ添い手による補助を受けたとしても、
遺言者が自書能力を有し、遺言者が他人の支えを借りただけであり、
かつ、他人の意思が介入した形跡がない場合に限り、自書の要件を
充たすものとして有効であるとしています。(最判S62.10.8)
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■オリジナル問題3■
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●自書能力を有しない者のした自筆遺言証書は、他人がその遺言者
に添え手をし、遺言者の口述通りにその内容を記載したときでも、
遺言としての効力を生じない。
○解答
誤り。
◎解説
★上の2.の解説を読んでいただければ、正解は出ると思います。
自書能力がない以上、自筆証書遺言はできません。
この場合には、公正証書遺言または秘密証書遺言のいずれかの方法
による遺言をするしかありません。
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編集後記
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今回の問題はいかがでしたでしょうか?
オリジナル問題の数は、その時々に従って、若干変動しますが、
大体2、3問程度と見ていただければと思います。
「へえー」を連発された方は、頑張って復習してくださいね。
では、次回も頑張りましょう!!
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発行元:イー・お助けドットコム 民法アドバイザーグループ
発行責任者:堀江/篠田
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